語彙力がない人の特徴
ほとんど読書をしたことがない
いろんな言葉を覚えるためには、とにかく読書をしましょう。
あなたも、子どもの頃そんな風に教えられた経験はありませんか?
覚えている言葉が少ないと、当たり前ですが表現力もそれに比例して乏しくなります。
つまり、自分自身の中で何か伝えたいことがあったとしても、それを上手に相手へ伝達できないわけです。
しかし、毎日ただ会話を繰り返しているだけでは、なかなか語彙力というものは身につきません。
どうしてかというと、会話はあまりにも淀みなく進行するものであるため、その中で出てきた言葉の一つひとつを記憶に留めておくことは困難なのでです。
したがって、誰かが話をしているのを漠然と聞いているだけでは、決して語彙力は高まりません。
語彙力がない人は、基本的に言葉を耳でしかチェックしたことがないのです。
読書によって目からも情報を入れていれば自然と語彙力も上がっていくのですが、残念ながらそのような経験が不足していることになります。
そしてそのような特徴をなくしていくためには、当然ながら読書をすることが必要です。
毎日寝る前に少しずつでも構わないので、何かお気に入りの本を見つけて読むようにしてみましょう。
自分自身に自信がない
伝えたい大事なことがあるのに、上手く伝えられず本当にもどかしい…
あなたもそんな歯がゆい気持ちになったことはないと思いますか?
語彙力がないことによる最大のデメリットは、相手に自分自身の意思をきちんと伝えられない点にあります。
そして言いたいことがあっても上手く伝えられない状況が続けば、自然と伝えること自体をあきらめてしまいがちです。
つまりどんどん自分自身に対する自信を失っていき、最終的には自分自身の思いを相手に伝えようとさえしなくなってしまいます。
これが語彙力のない人の大きな特徴です。
そんな失われた自信を取り戻すためには、語彙力を高めるために己を磨くしかありません。
ただし、短期間のうちに劇的な変化を望むのは難しいので、コツコツと努力を続けていく必要があります。
たとえ同じような感情を抱いたときでも、その都度意識して別の言葉で表すクセをつけてください。
もしも言葉が出てこないときは、テレビや雑誌などからでも構いませんので、引用して表現するようにしましょう。
語彙力がないことで自信を失っている人は、語彙力を手にいれることでしか自信を取り戻すことはできないのです。
話がムダに長くなりがち
語彙力がない人と会話をしていると、ある大きな特徴に気づくことが可能です。
それは、「話がムダに長い」という特徴です。
本来ならもっと話を圧縮可能なはずなのですが、語彙力がない人は文字通り乏しいボキャブラリーしか持っていないため、回りくどい表現などが増えてしまい、結果として話がムダに長くなりがちになります。
あなたの周りにも「いつになったら結論にたどり着くんだろう」と感じるような話し方をする人がいると思いますが、そのような人は語彙力がない人だと考えてほぼ間違いありません。
しかも同じような言い回しが非常に多いため、話を聞いている方が途中で飽きてしまうという点も、大きな特徴になります。
語彙力がない人にとって大事なのは、「とにかくシンプルに話すよう努める」ことです。
難しい言い回しをしようにもその能力がないのなので、そこは清くあきらめてさらに話を簡単にすべきなのです。
このように語彙力がない人は、話を聞かされている方にしてみれば退屈で迷惑にも思えてしまう存在ですが、そのことを自覚して改善を試みていけば、ある程度相手の不快感を軽減することも可能と思います。
知らない言葉の意味を調べようとしない
語彙力がない人には、知らない言葉を耳にしたり目にしたりしても、そのままにしてしまうという特徴があります。
どんなに豊かな語彙力がある人でも、「知らない言葉」はあると思います。
語彙力がある人は、知らない言葉を耳目にしたとき、可能なだけ早くその言葉の意味を調べようとします。
新しい言葉、専門用語など、自分自身がそれまで関わったことのない言葉、触れたことのない言葉に出会うと、そのままにしておくということが可能でせん。
すぐに自分自身で調べて、その意味を知り、その言葉を覚えようとするのです。
そのようにして1つずつ語彙を増やしていくわけですが、語彙力がない人は、そのように語彙を増やしていくという努力をしません。
知らない言葉に出会っても、自分自身でその言葉の意味を調べることはしないのです。
その背景には、向学心のなさ、知的好奇心のなさがあると考えていいと思います。
少しでも言葉に対して好奇心を持っていれば、知らない言葉を知らないままにはしておかないはずです。
勉強をする楽しみの一つは、知らなかったことを知ることなのですが、語彙力のない人にはそうした向学心が欠けています。
「知る楽しみ」を知らないのが、語彙力のない人の特徴と言えると思います。
言葉で説明することが苦手で、身ぶり手ぶりが多い
語彙力がない人は、使える言葉が限られますから、言葉で人に何かを伝えるということが苦手です。
たとえば、自分自身の中に湧き起っている感情を表現するとしましょう。
「こんなに深い感銘を受けた」という感情を表現しようと思っても、それを言葉で適切に表現することが可能でせん。
自分自身の中にある強い感情を相手に伝えたいという気持ちはじゅうぶんにあるものの、それを言葉で伝えることがうまくできないのです。
なので、もどかしい気分になり、言葉の代わりに、身ぶり手ぶりでその感情の強さをなんとか表現しようとします。
よく、英語の苦手な人が外国人と話すとき、言葉ではなくジェスチャーで伝えようとすることがあると思います。
あれと同じです。
語彙力がない人は、自国人と自国語で会話をする時でも、自分自身の感情や状況、出来事などを表現するのに適切な言葉を知らないため、ジェスチャーを多く使おうとします。
つまり、語彙力がない人の表現は大変に派手なものになるということが可能なと思います。
派手な身ぶり手ぶりをするものの、結局はうまく相手に伝わらないというのが、語彙力のない人の特徴なのです。
人の話を理解できないことが多い
自分自身の感情などを相手に伝えるのが苦手な以外にも、語彙力のない人には、人の話を理解することが苦手という特徴もあります。
知らない言葉が多いために、人から話を聞いても、その内容を正しく理解することが可能でせん。
たとえば、仕事に関することで、上司からレクチャーを受けるとしましょう。
上司はしばしば、むずかしい言葉や、ことわざや慣用句を使って、仕事の指示をしたり、説明をすることがありますが、語彙力がない人はその意味を理解することができないのです。
わからない言葉を上司が口にしたら、その意味を聞けばよさそうなものですが、語彙力がない人は知らない言葉を耳にしても、知ったかぶりをすることが少なくありません。
なので、人の話を聞いて、なんとなくわかったような気にはなるのですが、実は、正確には理解できていないことが多いのです。
自分自身で勝手に、「よくわからないけれど、おそらくこういう意味なんだろう」と解釈してしまうのが、語彙力がない人の困った特徴と言っていいと思います。
そんなふうに勝手に解釈して、それですませてしまうために、いつまでたっても語彙を増やすことが可能でせん。
語彙力を増やす方法
知らない言葉はすぐに調べる
語彙力をアップするためによい方法は、「知らない言葉を知らないままにしておかない」ということです。
たとえば、テレビのバラエティ番組で出演者が聞いたことのない言葉を口にしたとしましょう。
多くの人は、気軽に見ているバラエティ番組であれば、知らない言葉が出てきてもそのままにしてしまうのではないと思いますか。
しかし、それでは、語彙力をアップすることは可能でせん。
どんなシーンであっても、知らない言葉を耳にしたり目にしたときは、可能なだけその場で調べて、その意味をチェックしましょう。
たとえば、職場で上司や先輩と話している時に、知らない言葉を耳にすることもあると思います。
その言葉の意味を知りたいと思っても、「なんだ、こんな言葉も知らないのか」と笑われることを怖れて、直接聞けないということもあるにちがいありません。
そのときは、あとでその言葉の意味を調べればいいのです。
とにかく、目に入った言葉、耳に入ってきた言葉の中で、知らないものがあったなら、必ず自分自身で調べること。
人に聞くよりも、自分自身で調べたほうが、その言葉の正確な意味を知ることが可能なはずです。
これが、語彙力を増すためにはどうしても必要なことと言っていいと思います。
ことばに関する本を読む
本を読むというのも、語彙力をアップさせるための、大変有効な方法です。
読んでいて知らない言葉が出てきたら、先ほどお話ししたように自分自身で調べればいいわけですが、もっとも効果的な読書の方法を説明しましょう。
それは「ことばに関する本を読む」という方法です。
本屋や図書館へ行けば、日本語に関して書かれた本がたくさん並んでいるに違いありません。
「間違いやすい日本語」とか、「言葉の由来」と言った類の本です。
こうした本は、読む人の言葉に対する知識を高めるために書かれた本と考えていいと思います。
「この言葉はこういう意味があり、由来があり、こんなふうに使われます。こんなまちがった使われ方をすることもあります」というような内容が、そこには書かれています。
小説などの本を読んで言葉の意味を調べるのもいいですが、ダイレクトに言葉に関して書かれた本を読んだ方が、より効率的に語彙力を増やすことが可能なに違いありません。
このような本を読むようになると、自然に言葉に対する興味がわいてくるものです。
言葉に関心を持つようになれば、自分自身から積極的に言葉を学びたいという気持ちにもなると思います。
まずは、読みやすい新書あたりから始めてみてはいかがと思いますか。